第一回 SRSボクシング・セッション vol.2


昨日からの続きです。
シャドー・ボクシングというのは、ボクサーにとってとても大切です。
その日の動きのチェックに始まり、身体を解すこと。
自分の姿と動きを鏡越しに見ながら、思い通りに動けているかを確認する意味でも、
毎日欠かさず行われます。
なにより、自分と向き合う作業でもあるのです。
子ども達と共に行う場合には、意味合いは少し変わってきます。

ボクシングの動きの基本を導く為にも、ワン・ツー・スリー・フォーのパンチを
繰り出す動作に慣れてもらうことを目的としています
音楽に合わせてシャドーをし、身体とこころを解した後は。
子ども達にグローブを着けて貰い、ミット打ちを行いました。

初めて着けるグローブの重量感や感覚に、顔がほころぶ子ども達。

実際に打ってみる爽快感や、楽しさに、子ども達は夢中になってくれました。

ここで、子ども達の表情をお伝えできないのは、とても残念なのですが、
プライバシー保護の為、ご了承ください。

しかし、ミットを持つ4人の表情を見ていただければ、それは十分に伝わるのではないかと思います。
最初はなかなか自分からグローブを取りに来れなかった子どもも、
声掛けで促し、実際に打ってみると、表情に輝きが増します。

それからは「もう一回やりたい!」と、2度目のローテーションへ突入。

この「もっとやりたい!」の言葉が、僕たちの励みとなり、全員のミットを受け続けました。

中には迫力あるパンチを打ち込んでくる高校生も。
本気で打ってくる姿が、嬉しかった。

一通りを終えてから、僕のミット打ちを披露しました。
実際に自分達がやってみた後に、僕の迫力あるパンチの音を聞いてもらいます。

すると「お~すげ~」「はえ~!」という、実感のこもった声があちこちから漏れました。
最後に、「ボクシングの迫力を、生で体験しよう!」ということで。
現役選手の渡邉一久と佐藤常二郎の、スパーリングを観戦しました。

「どっちを応援すればいいの~?」なんて声が聞こえつつ。
皆その迫力に、釘付けとなっていました。

スパーを終えて、子ども達に「チャンピオンになって戻ってくるからね!」と約束をした2人。
子ども達からの応援が、きっと力となるでしょう。

終わりに、お菓子をひとりひとりへ配り、一緒に食べながらのトーキング・タイム。
もうすっかり僕たちに慣れてくれた子ども達は、
自分のお菓子を分けてくれたり、サインをねだってきたり。

短い時間だったけど、みんなの笑顔が見れて、本当に嬉しかった。
「また来てね~!」「今度はいつ来るの?」の言葉が聞けて、最高の気分になりました。
先生方からも「子ども達の笑顔が、全てを物語っています」とおっしゃっていただきました。


「これが最後ではないよ。
ここから、始まるんだ。また、必ず来るからね。」

皆様からご支援いただいた「こころの青空基金」を基に、
グローブ・ミット・お菓子等を購入させていただきました。
この場を借りて、こころより、御礼申し上げます。
おかげさまで、子ども達が思い切り楽しんでくれたことを、ここにご報告させていただきます。
今後とも、宜しくお願い致します。

SRS代表 坂本博


<第一回SRSボクシング・セッション協力メンバー>
(左から 坂本涼子・佐藤常二郎・坂本博之・丹美穂・山崎実・渡邉一久 ~敬称略~
Photo By 海老原一己