台東区竜泉でのつながり


オレは苦しい九州福岡での子ども時代を終え、初めて東京に移り住んだのが、台東区竜泉だった。

福岡から東京へ向かう飛行機の中で、オレは初めて涙を流した記憶がある。

それまで子どもながらには、泣いていただろう。

感情と思いとが交錯した涙は、このときが初めてだった気がする。


「二度と、二度とあの生活には戻りたくない」

「やっとあの地から離れられるんだ」


環境を変え、全く知らない土地へ移り住むことで、オレはその先の未来に希望を抱いたんだ。


先日、友達の集まりに台東区へ行きました。

9歳から18歳まで住んだ土地です。

近所の懐かしい店にも顔を出してみました。

そこは「江連(えづれ)洋服店」

僕が通っていた竜泉中学校や、その周辺の小・中学校の制服や、
体操着などの販売を請け負っていた店です。

残念ながら、台東区は子どもの数が大変少なく、小・中学校の合併の為、
どんどん減っていく情況にあります。

僕の出身校である台東小学校も、竜泉中学校も今はありません。

そのために、その店に残った学校毎の体操着などは、破棄する他にない状態です。

店主の江連さんは、それを児童養護施設の子ども達に寄付したいと、申し出てくれました。

ここで、寄付をしてくださった洋服を紹介します。

そして募集をかけさせていただきたいと、思います。

地区名の印刷などが入ってしまっているものもありますが、新品です。

このブログを見て、送ってほしいと思った児童養護施設の関係者の方々。

下記記載のメールアドレスに、連絡先とお名前(施設名)を送ってください。

責任もって、僕が郵送したいと思います。


sakamoto@aozora-srs.com


このアドレスは、僕に直接届きますので、お返事致します。

ブログをご覧の方々も、何かあれば、メールください。

さてそれでは写真を。


普段着に、部活に、どうでしょうか。
ご連絡お待ちしています。



さて、冒頭の続き。

店主江連さん。オレは「おじさん」と呼んでいた。

久しぶりに会ってみて、全然変わらないおじさんに驚いた。

「おじさん、オレの事覚えてるかい?」って聞いたんだ。そしたら

「おぉ、覚えてるよ~!!……悪かったからなぁ~~(笑)」

台東区時代のオレの評判は、悪かったに違いない。

それは、よく分かっている。

オレはそれなりに、それなりだったから。

でも久しぶりに会えば、みんなが笑顔で接してくれるんだ。

これも人と人とのつながり。

昔があって、今がある。

言葉にしてしまえば、ごく当たり前。

しかしそこにはそれぞれに、深くて長い歴史があるんだ。

おじさんに言った。

「この前竜中の1986年卒の同窓会したんだぜ」って。

そしたらおじさん、涙ぐみながら

「そうか~うれしいな~そうかそうか」って。

おじさんの時代の竜中は、「大正中学校」という名前だったそうだ。

1995年にその当時の卒業生同窓会を、1度だけしたと、懐かしそうに話してくれた。

思い出したんだろうな、その時のこと。

下町・台東区竜泉。

そこの人情は、未だ健在だった。