児童養護施設「児童エスペランス四日市」vol.2


リズムボクシングがスムーズになった後、お待ちかねのミット打ちが始まります。


カメラマンのえびちゃんが「あの子ずっと見てるだけだけど、
やりたそうなんですよね~」と声を掛けてきた。

ミット打ちをしている間は、1対1で向き合って目の前の子どもに集中しているため、
なかなか周りの子ども達まで目が届かないことがある。

そんな時には、レンズを通して、全体を見渡せるえびちゃんの役割は、とても大きい。

僕はその子に向かって「1回やってみな」と声を掛けました。
初めは、恥ずかしがっていたけれど、自分からグローブを付けた。

1回目。少し控えめ。2分を終えた後には、かわいい笑顔が見れた。
「どうだった?」と聞くと「凄く気持ちよかった!!」と元気に答えた。

だから俺は言ったんだ。


「おまえの気持ちを、俺に吐き出して、
それを受け止めたから気持ちよかったんだよ。」と。


それから全部で3回もやってくれた。
そういうこころの動き、嬉しいよな。
「やってみよう」って気持ちになってくれたことがね。

こうやって子ども達の気持ちを、一人ずつ吐き出させ、受け止めていった……。

明日へ続く。