静岡県にある児童養護施設「静岡ホーム」で、SRSボクシングセッションをしてきました。
今回の協力メンバー。
左から)安保一成選手・滝光春選手・梶山友揮選手・矢吹敬選手・
坂本博之・中島吉謙・海老原一己・秋葉慶介
今回、静岡ホームへアポを取ってくれたのは、現役選手の矢吹敬選手でした。
矢吹選手はここ静岡ホームの出身で、
SRSボクシングセッションをやってほしいと僕に連絡をくれました。
初めての静岡県でのSRSボクシングセッションです。
僕たち東京スタッフ4名と、矢吹選手含め4名の静岡県で頑張っている現役選手が
今回のスタッフとなりました。
静岡ホームへ着くと、まず園からの計らいをいただき、みんなと昼食を食べました。
とても美味しいカレーライス。ごちそうさまでした!!
カメラマンスタッフのえびちゃんこと海老原一己(写真下・黒服)は、いつも写真を撮る側なので、なかなかこのように子どもたちとの写真がないのですが、今回、園の先生が撮ってくださいました。本人はとても喜んでいました。
「みんなは、中島のように
綺麗なフォームじゃなくていいんだ。
嬉しかったこと・悲しかったこと・怒ったこと。
そんな思いを、拳に乗せて打ってきてくれ!!」
さぁ~こいや~!!
ミット打ちのスタートです。
ボクシングセッションは、スタッフも初参加のケースが多いです。
何故ならば、地方へ出向く場合は現地スタッフの協力が何より必要だから。
しかし、すべてのスタッフが「初めて」の状態では、さすがのボクシングセッションも成立しません。
そんな時、中島や秋葉のように何度も参加してくれるスタッフの力は、絶大なのです。
ミット打ちが始まると、まずは小さい子ども達が興味を持って集まります。
「やりたい、やりたい!!」という気持ちを全面に出すのは、幼児さんから小学生までが中心かな。
僕たちは、一人ひとりと向かい合って、コミュニケーションしていきます。
そんな中でも、参加したいけどできない子ども達の存在も、気になります。
静岡ホームでは、体育館の片隅に中学生くらいの女の子グループが遠巻きに見ている姿がありました。
気になったえびちゃんが、声を掛けます。
そして初めは恥ずかしそうに「いい」とか「いやだ」とか「疲れる」「だるい」とか言いながら、
グローブをつけて僕の前に立ちました。
だから僕は「やる前からなんで疲れるとかわかるんだよ。まずやってみな。
やってみて、だるかったら俺が謝るよ」と言うと、渋々ポテポテと打ってきました。
そんな状態で黙っている僕ではありません。
「そんなもんか?おまえの嬉しかったことは?
そんなもんか?おまえの怒ったことは?」
「もっと思い切り打ってこいよ!!」
するとみるみる、表情が変わっていきました。
驚くほどの力で、一発一発の重みが増していきます。
「お? お!!」
拳を受けながら、少女の変化に僕は揺さぶられました。
この子には、伝えたい思いがある。
言葉にはできない、伝えるに伝えられない思いがあると、感じました。
終わってみれば、その子の額には光る汗。
僕は話しかけます。
「どうだ?疲れたか?」
「ううん、すっきりした!!」
「そんなに汗かいたのに、疲れなかったのかい?」
「うん。」と、とびっきりな笑顔を見せてくれた。
おまえの気持は受け止めたぞ。
そう。
それがSRS。。。。。。
次回に続く。