福岡県の青少年の非行問題は深刻な状況にあり、
特にシンナーなどの薬物乱用による少年の検挙補導者数は、ここ数年全国ワースト1位なのだそうです。
確かに、僕は今年福岡県での「薬物防止」のキャンペーンに数度呼んでいただいています。
薬物に逃げることを止めることは難しい。
だからこそ、一度でも手を出してはいけないのが薬物なのです。
気軽な気持ちで、遊び半分でシンナーなどに手を出して、
そこから離れられなくなった人を僕も知っています。
そして結局、本人が一番苦しんでいます。
それほど薬物は、依存性の強い、危ない代物なのです。
会場では、僕の講演の後に、参加した中高生とSRSボクシングセッションを行いました。
多くの子ども達が参加してくれました。
時間も短かったため、全員のミットを受けてあげることが難しかったのですが、
元気の良い子ども達でした。
ある少年のミット打ちを、会場の皆で応援してもらいました。
少年はその声援を受けて、みるみる拳に力が入っていきました。
ミットへ打ち込む力は、明らかに強まっていきます。
2分間で、彼は汗だくになりました。
「どうだった?」と聞くと「疲れた」と、息を切らせながらも晴れやかな顔つき。
「みんなの応援があったから、ここまで出来ただろ?」と聞くと、こくんと頷く。
「みんなも彼の頑張りを見て、応援したくなったんやろう?」と。
ここでお互いが、ひとつの気持ちになって、一生懸命になれた。
一生懸命っていいだろう?
一生懸命やったことに、失敗はないんだよ。
一生懸命を、たくさん経験していってほしいと、伝えました。