「・・・とある中学校での講演」

久しぶりの更新です。
今日のブログは、少しシビアにいきます。

僕はこれまで、中学校での講演をそれほど多くはありませんが、させていただいています。

どの学校もそれぞれの校風と言いますか、生徒や先生方のコミュニケーションのあり方や、
関係性が垣間見え、勉強になったり感心したりすることも多くありました。

良い・悪いを別にして、見ていて気持ちが良かったり、微笑ましかったりする場面に遭遇出来るのも、
学校での講演ならではであり、僕にとっても密かな楽しみでもあります。



さて、本題に入ります。



この日僕が訪れた中学校では、講演とSRSボクシングセッションを予定していました。
まずは、僕の話が始まります。

僕は、いつものように真剣に話し始めました。
数分もしない内に、どこか違和感を覚えました。

どうもざわついている。
生徒は僕の話に集中出来ていない。

聞く体制に入っていないことに、すぐに気付きました。
僕は、自分の熱が足りないのだと感じ、より思いを込めて話しました。

一人。少ししてまた一人。
席を勝手に立つ生徒。

戻ってくるが、また別の席から一人。
その様子は、正直こちらから見ると異様でした。

勝手に席を立っても、誰も何も言わない。
「あれ?」と思いながらも、僕は話を続けました。

僕は話しながら、先生方の顔を見ていました。
ざわついている生徒。席を勝手に立つ生徒。
彼らに対し、先生方は誰も注意しないのです。



知らん振りです。



僕は、先生方へ目で訴えていました。
「これでいいんですか?」と。
応えは返ってきませんでした。

結局、僕の話は終始ざわつきの中で、早めに切り上げ、SRSボクシングセッションへと移行しました。

じっとしていられないのならば、身体を動かさせようと思ったからです。
やはり、ボクシングセッションでは、生徒達は笑顔を見せ、僕との距離を縮めてきました。
そうして、ここでの講演は終わりました。

僕はここで強い口調で話したいことがあります。



「見て、見ぬふりをするな」と。



強い者が弱い者を守る図式の話の中で、必ず投げかける言葉です。

ここで僕は、この言葉を先生方に訴えていたところがあります。
生徒が好き勝手に動いている。

ここは教育の場であり、まだまだ子どもである生徒達に、
大人である先生方が「良いこと」と「悪いこと」を教えることは大切なことです。
近年、このような風景は多くの学校で見られるそうです。

大人が子どもに遠慮しながらでは、教育の場は成立しないでしょう。

大人は凛として、ズバッと「良いものは良い」、「悪いものは悪い」とはっきり示してあげることが、
大人と子どもとの距離感を縮めることではないでしょうか。




帰り際、僕が帰るときに生徒達は携帯電話で僕の写真を撮っていました。
「ケータイ学校に持って来ていいのか?」
と聞くと「だめ」と答える。

じゃあ何で持ってきてるんだと問うても、生徒は知らんふり。
それを遠巻きに見ている先生。



おいおいおいおい。



なんだかとても物足りない気持ちでいっぱいになりました。
毎月でもいいから、ここへ来て、生徒達と接したいと感じました。




追伸>>>>

後日、同行してくれた筑豊ボクシングジム・マネージャーの井上文典からこんなことを言われました。

「僕も今まで坂本さんの講演を、もう10回以上聞いていますが、今までで一番熱かったっす。」

僕の訴えは、ノリには伝わっていたようである。